先生の彼女です。
「咲」



「……仮病じゃない……」




「知ってる」





「へ?」






ふと顔を上げると小さい頃と同じようにはにかんだ表情のこうちゃんが立ってた






「久しぶり」



「こうちゃん……」




覚えててくれてたんだ…





「お前声かけてくれないから忘れられたと思ったけど。覚えてたんだな」




「うん…覚えてるよ」






「まだ体弱いんだな」




「……うん…」





「俺は知ってっから。無理すんなよ」




「うん……」






そんなこと言われたら泣いちゃうよ…






泣き顔を見られたくなくて私はその場を後にした





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