チェロ弾きの上司。
……‼︎⁉︎
な。
なな。
乱れるって⁉︎

どうしよう、このあたし達の意識の差!
あたしは抱き締められることで満足してるのに、真木さんは、その、あの、だいぶ先を求めていらっしゃるのよね?

カチーン、と固まったあたしの顔が横に向かせられる。

あ、キスされる。
と思った時には、唇を塞がれていた。

遠慮なく最初から舌があたしの口の中にねじ込まれ。

初めて、いや3回目?にキスしたとき、手加減した、と言った意味がわかった。

あんな甘いもんじゃない……
口の中が蹂躙される感じっていうのか……
食べられてるみたい……

そして、違うのは、音。

……めっちゃ恥ずかしい水音がたてられてる……
絶対、わざとだ……

その音が外からはもちろん、中からも直接響いてくると……

この前の定演で感じた、楽器の響きを内からも外からも感じて、たまらなくなったように……

やばい。
その、エッチな気分にさせられる……。

そんなことを考えてされるがままになってると、真木さんの手の平があたしの胸を包んだ。

ちょっと、あの、これは……
服の上からとはいえ……

キスはやめずに、胸の手をやわやわ動かされると……
身体をよじりたくなる……

「ん……」

っ、ちょっと待った、今、鼻からいやらしい声を出したのはあたしですか⁉︎
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