チェロ弾きの上司。
チェロ弾きの上司かつ恋人との初夏〜II〜

「ほんとに楽器持って来るのか」
「え、いけませんか?」

土曜日。お昼前。
真木さんが車であたしの家まで迎えに来てくれた。
あまり早いと練習時間が……などとごねたあたしに、楽器持って来ればいいだろ、って言ったの真木さんなのに!

カフェでランチを食べてから、スーパーに寄った。

「晩御飯と朝御飯、どんなものがいいですか? あまりオシャレなものは作れませんが……」

「雅がいつも食べてるのでいい」

……恥ずかしい。名前で呼ばれるの。

「また和食になっちゃいますよ?」

「いいよ」

材料を買って、真木さんのマンションに向かう。


ほええー。
イメージ的にスッキリスタイリッシュかつクールなお部屋かと思いきや。
家具は木製品が多かったり、観葉植物があったり、割とナチュラル派?
意外〜。


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