チェロ弾きの上司。
「オレも同じこと考えてた。じゃ、背中に、手、回して?」

あたしはそっと響也さんを抱き締めた。

背中、大きいんだな……。
男の人の身体って、結構かたいんだ……。
でも、触れ合う肌は吸いつくようで。
とてもとても気持ちがいい。

「そのまま」

響也さんは言って、あたしの蜜が溢れてる部分に手をやった。

「大丈夫。怖くない。痛かったら爪立てて? あ、爪短いか」

あたしは少ししか笑えなかった。

だって……。
世の中に、こんな気持ちのいいことがあるなんて、知らなくて。

声が、止まらない。


響也さんは、あたしのそこを充分すぎるほどにほぐすと、唇にチュっとキスをしてから、身体を離した。

枕元から、何やら取り出していて。
あら、こういう時はどう待ってたらいいんだろう。
あまり見るのも悪いよね?

あたしは枕元のライトを眺める。
ちょっとレトロなあったかい光が灯るライト。
センスいいなぁ……。
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