チェロ弾きの上司。
と、何か濡れていて硬いものが触れた。

慌てて響也さんを見ると、あろうことか、あたしを見て片方の口角をきゅっと上げ、笑ってるし!

ここで、そのスイッチ入る⁉︎

「どうしてほしい?」

この……!
ドSが……!
初めての人に言うセリフじゃないでしょ‼︎

「みや。言ってごらん」

あたしもあたしだ。

本能が、身体が、我慢できない、満たされたいって、さかんに訴えかけてきていて。

彼の瞳を見つめて、


「響也さんが欲しい」


って言っちゃうなんて。

彼は嬉しそうに笑った。

「じゃあ、オレの欲しい言葉をくれたらやるよ」

どうにかしていただきたい、このサディスト……。

「……響也さんが好き」

「愛してる、がいいな」

「響也さん、愛してます」

響也さんはふわっと笑った。
その表情はとても色っぽく、身体がずきりと反応した。

「よくできました」

響也さんが、ゆっくりとあたしの中に入ってくる。

「力抜いて……。痛かったら言って?」

予想より痛くない。
圧迫感はものすごいけど。
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