チェロ弾きの上司。

翌日朝。

予告通り、レベルアップした抱かれ方に、泣かされた。
その、あまりにも……いろいろされて……気持ちよすぎて……ごにょごにょ。


朝御飯を食べた後、響也さんが本屋さんに行きたいというので、駅ビルに向かって手をつないで歩く。

日曜日の駅周辺のペデストリアンデッキは、家族連れやカップル、友達同士などで賑わってる。
穏やかに晴れていて、爽やか。

……なのに、あたしの頭の中は、爽やかとは程遠いことでいっぱいだ……。

あたしってほんとに頭おかしいんじゃなかろうか……。

だって。
まざまざと思い出しちゃうのよ。

身体中をいやらしく撫で回した手の感触とか、
身体中に落とされた唇や舌の感触とか、
重なった肌の感触とか、
胸や太ももに当たる髪の毛の感触とか、
あたしの中で動く指の感触とか、
ひとつになってる感じとか……。

うわ、あたしって変態だったんだ……。
ショック……。

ひとりで動揺してると、響也さんがあたしの耳元でささやいた。

「雅、今エロいこと考えてたろ」

「なっ……」
何でわかるんですか⁉︎

響也さんはニヤニヤ笑ってる。

「うわ、いいな。健全なお前がエロくなってくの、たまんない」

「変態っ!」

「お互い様だろ」




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