チェロ弾きの上司。

身体が動くようになってから、あたしはベッドから降りた。

「お化粧したままじゃ寝られないので、顔洗ってきます」

「じゃ、一緒に風呂入るか」

「無理です」

「何で。結構広いぞ」

「そういう問題ではありません。恥ずかしくて無理です」

「何言ってんだ。さっきあんなことやこんなことしただろうが」

「そっ、それとこれとは違うんです! お風呂は明るいし、理性も残ってるし」

「理性なんぞ吹っ飛ばしてやるから問題ない」

「はっ⁉︎ 何するつもりですかっ⁉︎」

「決まってんだろ。あんなことやこんなことだよ」

……こんな人を愛して満足させるとか、レベル高すぎだな……。






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