チェロ弾きの上司。
◇
8月末の土日は、近くの山の合宿所で、合宿。
一発目の合奏。
メンコンの冒頭。
三神さんが変わった!
元に戻った、というか、以前よりもパワーアップしたかんじ!
キレキレで、やばいっ、鼻血出そうにかっこいい!
よかった! きっと彼女さんと仲直りしたんだ!
と。ピィーっと、クラリネットが派手に音を外した。
早瀬先生が曲を止める。
「すみませんっ!」
真っ赤になり、ゲホゲホと咳込んでるのは、アカリンの彼氏、麻生くん。
「どうしました?」
「すみません、ソリストが、あまりに……」
「あまりに?」
「……色っぽくて……。いや、自分、そのケはないんですけど!」
どっと笑いが起こった。
アカリン、頭抱えてるよ。
三神さんは苦笑。
早瀬先生も笑って言った。
「お気持ちはわかります。同情しますが、本番ではきっとこれより数段上でやってきますから、精神修行しておきましょうね?」
8月末の土日は、近くの山の合宿所で、合宿。
一発目の合奏。
メンコンの冒頭。
三神さんが変わった!
元に戻った、というか、以前よりもパワーアップしたかんじ!
キレキレで、やばいっ、鼻血出そうにかっこいい!
よかった! きっと彼女さんと仲直りしたんだ!
と。ピィーっと、クラリネットが派手に音を外した。
早瀬先生が曲を止める。
「すみませんっ!」
真っ赤になり、ゲホゲホと咳込んでるのは、アカリンの彼氏、麻生くん。
「どうしました?」
「すみません、ソリストが、あまりに……」
「あまりに?」
「……色っぽくて……。いや、自分、そのケはないんですけど!」
どっと笑いが起こった。
アカリン、頭抱えてるよ。
三神さんは苦笑。
早瀬先生も笑って言った。
「お気持ちはわかります。同情しますが、本番ではきっとこれより数段上でやってきますから、精神修行しておきましょうね?」