それでも、意地悪な君が好き。
鈴
あれから数日が経った。
自分の気持ちが整理出来ていない事もあってか
ハルとはうまく話せていない。
と言うよりは…
避けられている気がする…
そんなハルは
あたしの存在なんか気にも止めず
何事もなかったかのように
女の子とイチャついていた。
教室に入ろうとハルの席の後ろを通る。
ただそれだけの事なのに緊張してしまう。
「あっ…ハル」
目が合い話しかけようとしても
すぐに反らされる視線。
やっぱり避けられてる…
ズキズキと襲ってくる胸の痛みを必死でこらえるしかなかった。
そうだよね…
ハルからしたらあたしは最低な女だ。
晴人を好きだと言っておきながら
ハルを呼び出し誤解だと弁解なんかして
その上キスまで拒まないんだから…
あたしだってそんな自分が嫌になるもん。