それでも、意地悪な君が好き。






放課後。


今日は久しぶりに晴人と帰宅する事になった。



まだ複雑な心境ではあるけれど

やっぱり晴人との時間は落ち着く。



ハルに対するモヤモヤも晴人の笑顔を見ると少し和らいだ。


ホッとしながらも、

今までこうやって晴人の存在に助けられていたんだとつくづく痛感した。




「今日の宿題ちょっと大変そうだよね…」



頭をかきながら困ったような表情をする晴人。


頭の良い彼でさえも勉強で悩むなんて事あるんだなぁ

なんて思ったら親近感が湧いた。




まぁそんな呑気な事は言ってられないけど…

あたしからしたら

ちょっとなんてもんじゃない。


すでに諦めモードで明日怒られる予定まで組んでいる。





「ハハハ…

あたしは完全にお手上げかな…」



怒られるのを覚悟しているとは言っても…

想像しただけでテンションはがた落ち。



あー最悪だぁ…

明日の事考えてたら具合いが悪くなってきた…




明らかに落ち込んでいるあたしを見て、クスっと笑う晴人。



親近感…

その言葉撤回します。



やっぱりあたしと晴人じゃ次元が違うよ…










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