それでも、意地悪な君が好き。






あっ、ハル…






部屋から出るなり
あたしに気付きじっと見つめるてくるハル。




そんな視線に緊張して

見つめ返すしか出来ない。






「ふーん。
そういう事ね…」




晴人の部屋のドアノブに視線を移すハル。

ドアノブにかけられたあたしの手。


なぜかパッと離してしまった。






別にやましい事なんてないのに…

またハルに勘違いされると思ったら

居たたまれないほど苦しくなった。





「宿題手伝ってもらうの…」



平常心を装ってるつもりなのに

余計に怪しい感じになってしまった。





「宿題ね…

スゲーお菓子だけど」



はぁ~。



宿題をするのに説得力がないほどのお菓子の量に
またまた落ち込むあたし。




これじゃあ
ただ晴人の部屋に遊びに来てるみたいじゃん…








< 110 / 246 >

この作品をシェア

pagetop