それでも、意地悪な君が好き。
あっ、ハル…
部屋から出るなり
あたしに気付きじっと見つめるてくるハル。
そんな視線に緊張して
見つめ返すしか出来ない。
「ふーん。
そういう事ね…」
晴人の部屋のドアノブに視線を移すハル。
ドアノブにかけられたあたしの手。
なぜかパッと離してしまった。
別にやましい事なんてないのに…
またハルに勘違いされると思ったら
居たたまれないほど苦しくなった。
「宿題手伝ってもらうの…」
平常心を装ってるつもりなのに
余計に怪しい感じになってしまった。
「宿題ね…
スゲーお菓子だけど」
はぁ~。
宿題をするのに説得力がないほどのお菓子の量に
またまた落ち込むあたし。
これじゃあ
ただ晴人の部屋に遊びに来てるみたいじゃん…