それでも、意地悪な君が好き。
「誘ってるんだろ?」
はっ!?
な、なんで
なんでそうなっちゃうの!?
艶やかで色気のあるハルの視線に
息を吐くタイミングすら分からなくなる。
あたしの思考は完全に停止してしまった。
固まるあたしを見て
意地悪に笑うハルは
止まる事を知らなくて…
「んッ…」
覆い被さるハルの唇があたしの首筋を伝う。
触れた部分からビクッと体が反応してしまう。
両腕は押さえつけられていて身動きが取れない。
「こうされたかったんだろ?」
耳元で聞こえるハルの低い声。
同時にかかる吐息に全身の力が抜ける。
自分でも感じた事のない感覚に胸が苦しくなった。