それでも、意地悪な君が好き。
チリンッ…………
静かな部屋でバックに付けていた鈴の音が響いた。
「そんなもん捨てちゃえよ…」
「……えっ?」
ボソッと呟く声に反応して振り向くが
ハルの視線はこっちを見る事もなく遠くを見ていた。
でもきっと
鈴の事だろう…
「あたしの…
宝物なの…」
相変わらずあたしを見ないハルを見つめる。
そう…
あたしの大事な約束の印。
もうそんな約束も果たされる事はないだろうが…