それでも、意地悪な君が好き。
黙って下を向いているしかなかった。
次々とあたしへの不満をぶつける周りの女の子達。
「黙ってんじゃねぇーよ」
「お前なんかハルにも晴人にも相手にされないんだよ」
「ハルはサトミの男なんだよ
ちょっかい出してんじゃねぇよ」
「尻軽女!消えろ‼」
「もう良いんじゃない?」
ひどい罵声を静めたのは意外にもサトミだった。
満更でもなさそうな彼女は不気味な笑みを浮かべている。
妙な雰囲気に冷や汗が出てくる。
次は何……!?
彼女達の怒りはこれだけで終わるわけがないと
あたしを取り囲む殺気で察知した。