それでも、意地悪な君が好き。
「あっ!
うちのママからも連絡来てたよ?
香織と晴人のお母さん達と出掛けるって」
えっ!?
被害者がもう1名追加される瞬間を見てしまった。
茜が転校してしまう前までは
茜の親も、あたし達の親とよく出掛けていた。
あたしも茜が戻って来てくれて嬉しかったけれど
きっとお母さん達も同じ気持ちなんだろうなぁ。
そう思うと、今日の突発的な行動も許してあげられそうだ。
まぁ頻繁に続かない事を祈りますか…
「そっかぁ!
じゃあ、茜も良かったら
俺んちに夜ご飯食べに来ない?」
「えっ!いいの?
行く行く♪
香織も行くでしょ?」
「うん。
晴人いつもありがとう」
美男美女が微笑み合ってる姿は絵になるなぁ…
なんて思いながら
内心、茜がいる事にホッとしているあたし。
晴人と二人きりになるのが気まずいわけじゃない。
けど…
またハルに勘違いされたらどうしよう…
と、心の片隅で少し心配していた。
どうせそんな心配ハルにはどうでもいい事なんだろうけど……。