それでも、意地悪な君が好き。






「夏休みの予定って?」



机を囲むように

ソファーに腰を下ろした。


漫画に集中していて全くこっちを見ないハル。




あたしよりも漫画ですか…

なんて

本にまで嫉妬してしまう自分は異常かもしれない。





あたしなんて

ハルが動くたびにチラチラと見ちゃうっていうのに…



情けない片思いだなぁ。

なんて心の中でため息をつく。






「夏休みうちの別荘行くじゃない?

昼間は海で遊んで

夜は花火なんてどうかなぁ?と思って♪」



当然、そんなあたしに気付く様子もない茜。




「それ良いね‼

花火楽しみぃ~♪」



夜の海辺で花火かぁ。

想像しただけでテンションが上がる。





「じゃあ決まりだね‼

向こうに行けば色々揃ってるからぁ~

花火は途中で買うとして…
まぁ適当に水着とかだけ用意しといてね♪」





「うん♪
分かったぁ」








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