それでも、意地悪な君が好き。
太陽の日差しがジリジリと照らす砂浜。
少し歩いただけで汗が吹き出してくる。
海の家で買ったジュースは
頬に当てるとひんやり気持ち良くて、少しばかり体温を下げてくれる気がした。
「ねぇ、1人?
どこから来たの?」
自分達のパラソルへ戻る途中、
真っ黒に日焼けした男二人に行く道を塞がれた。
「いえ、友達と来てるんで…」
こんな時にナンパとか勘弁してよ~
本当ついてないなぁ…
「へぇ~じゃあその友達も呼んでよ」
馴れ馴れしく肩を組む男にゾッとする。
「ごめんなさい、ムリです。
だから離してもらえますか?」
「いいじゃん!
遊ぼうよ~」
無理やり腰に回された手。
一向に離れようとしない男達にイライラしてくる。
「やめて!離してよ!」
無理やり振りほどこうとした時だった。
持っていたジュースが
着ていたパーカーにバシャッとかかってしまった。