それでも、意地悪な君が好き。






「うん!やっぱり似合ってる♪
可愛い~」


あんまり注目浴びたくないんだけど…


茜の反応を見るかぎり
そんなわけにはいかなそうだ…

ねっ?ねっ?

と、交互にハルと晴人に意見を求める茜。

だが固まるように二人は何も言わない。



可愛いと言ってくれている茜には感謝だけど…



チラッとハルに視線を移すもすぐに反らされてしまった。

やっぱりなぁ…

茜に強制されたって興味ないものは褒めようがないよね…



別に期待してたわけじゃないけど

露骨に視線反らされると凹むわぁ…



一方の晴人はあたしを見つめたまま動かない。

どうしよう…

晴人まで困らせちゃったのかな…

ガックシと肩を落としていると、


「あっ…ごめん
似合い過ぎててビックリしたというか…
見とれちゃった…
って俺何言ってんだろうな」





えっ?


そっと顔を上げると、

頭をかきながら照れ笑いする晴人の姿があった。








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