それでも、意地悪な君が好き。
あたしが切っていたキュウリは地面をコロコロと転がっていった。
「そんな動揺すること?」
クスクスと笑いながらキュウリを拾う茜。
「だって…
いきなりすぎるから」
「そう?
もしかして、まだ晴人の事好きなの?」
そっかぁ…
茜はあたしが晴人を好きだと思ってたんだよね。
まぁ…あたし自身もそう思っていたんだけどね。
でも
本当の気持ちに気付いてからは
頭の中はハルの事ばかりだ。
そういえば昔、
茜とハルが両思いって噂もあったよなぁ。
動揺する気持ちを胸に
茜に本当の事を話すのは今だと思った。