それでも、意地悪な君が好き。
「あの、あのね
実はあたし…ハ」
「あっ‼ハルお帰り」
あたしの言葉をさえぎるように
キッチンの入り口に向かって笑顔を見せる茜。
そんな視線の方に顔を傾けると
少し驚いた様子のハルがこっちを見ていた。
えっ、ハル…!?
いつから居たんだろう…
でも良かったぁ…
茜がハルに気付いてくれなかったら
あたしは危うくハルに公開告白する所だった。
ホッと胸を撫で下ろしていると、
「ただいま
匂いに誘われて来ちゃった」
なんて
はにかむハルの笑顔に違和感を感じたのはあたしだけなのかな…