それでも、意地悪な君が好き。
花火を終えたあたし達は、お風呂に入って寝る準備をしていた。
「今日は本当に楽しかったねぇ~♪」
「うん。そうだね…」
ちゃんと話さないと。
と、タイミングを見計らっていたあたしは色々な事が上の空で
後半はほとんど楽しめていなかった。
でも、そんな事を茜に言えるはずもなく…
愛想笑いをしてしまう。
茜が悪いわけじゃないのに…
様子がおかしいあたしをずっと心配してくれていた茜。
そんな茜にいつまでも誤魔化しているわけにはいかない。
「あっ、そうだ!
キッチンでの話し途中だったよね?
途中でハルが来たから聞けなかったんだ!」
ドキッ。
自分から言おうと思っていた話題を茜からふられてビックリした。
キスの話しまで思いだしモヤモヤする心。
でもちょうど良いタイミングだった。
「そ、そうだよね…」
いざ、本当の事を話そうとすると緊張が走る。
でも話さなきゃ。