それでも、意地悪な君が好き。






「なぁ~んだ。
そうだったんだぁ」





えっ…!?




想像とははるかに違う明るい声。


思わず顔を上げると、そこには安堵したように笑う茜の姿があった。



「あ…茜…?」



「あたし病気なの…
とか言われたらどうしようかと思ったよ。
びっくりさせないでよね!」


いまだに震えが止まらないあたしとは対称的に、緊張がほぐれたように冗談っぽく怒る茜。




「でも茜もハルが好きって…
だから嫌われたらどうしようって不安で…」




「嫌うわけないじゃん!
っていうか一方的に気持ち伝えたのあたしだし。

あぁ~。だから最近元気なかったのかぁ…
体のどこか悪いのかと思ってたよぉ」



拍子抜けしたように全身の力が抜けた。




茜は…

あたしが思っていた以上にあたしの事を大事に思って居てくれていたんだ………








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