それでも、意地悪な君が好き。
次の日。
いつものように、あたしの前に座る和花と朝から他愛もない話をしていた。
「お…おはよう」
椅子を引く音と同時に、あたし達にかける声が聞こえた。
「おは…」
とっさに、あたしは声のするほうを振り向き挨拶をしようとした。
ん?
誰!?
あたしの視界に入ってきたのは…
非の打ち所がないくらい完璧な美少年だった。
うちのクラスにこんな美少年居たっけ?
なんて不思議に思っていると…
「え、え、江崎くん!?」
珍しく動揺しているような声に
視線を戻すと、彼を見て固まったまま動かない和花の姿。
嘘!!
江崎くん!?
もう一度振り返って彼の顔をよく確認するあたし。