それでも、意地悪な君が好き。
昼休み。
あたし達はいつもの場所でお弁当を食べていた。
今日1日、女子の間では江崎くんの話題でもちきりだった。
今も、江崎くんの周りは他クラスを含んだ沢山の女子で溢れている。
「江崎くん超かっこ良くなったよねぇ~!
それも、香織のおかげなんでしょ?」
女子に囲まれた江崎くんを眺めながら興奮している様子の茜。
「そうそう!香織が江崎くんが変わるの見てみたい。
って言ったからなんだよ~」
「って事は、江崎くんは香織の為に変わったって事だよね?」
「ふふっ。江崎くん香織の事好きなのかもね♪」
キャッキャとはしゃぐ和花と茜。
なんだか二人はこの状況を楽しんでるように見える。
「や、やめてよ二人とも!
あたしは関係ないから…」
必死で抵抗するも、こうなった二人は止められない事をあたしは知っている。