それでも、意地悪な君が好き。






「本当だよ…晴人の事は勘違いだったの…」


「そっか………」






「ハル?」



いったい何を考えているんだろう…

ただ遠い目をしているハルをあたしはずっと見つめていた。


あたしも聞きたい事は沢山あるんだよ。




繋がらない幼い頃の記憶。

ハルがあたしを泣かせた時、二度も…って言ってた事。

四つ葉のクローバーのしおりの事。

茜とのキスや、好きだったという噂の事実。

そして…今の気持ち。




聞きたい事は沢山あるのに

それを聞く理由も作れなければ、勇気もなかった。



だから、簡単になんでも言えちゃうハルは凄いよ…


ハルのイタズラにあたしの気持ちはいつでも揺さぶられるんだから…










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