それでも、意地悪な君が好き。
怒りに満ちた目でハルを見上げた。
「それ香織のオムライスだから
ハルのもキッチンにあるよ」
そんな様子を見ていた晴人は、キッチンを指しながらハルに優しく微笑む。
晴人はハルにも優しい。
双子なのにお兄ちゃんみたいだ。
「これ、お前が作ったの?
んなわけねぇーか
ムリに決まってるよな」
明かにあたしを見下したように笑いキッチンへ向かうハル。
「……」
はぁー!?
あたしだってそれなりに料理は作れるっつうの!!
家を空ける事が多いお母さんの代わりに料理はよく作っていた。
頭は悪いけど、料理だけは出来るんだから。
まぁ…晴人には及ばないけどさ。
イライラしながら無言でオムライスをほうばる。
本当ムカツクやつ。
ってか何で帰ってきたのよ。
あー最悪。
でも、オムライスは美味しい…