それでも、意地悪な君が好き。
叶った願い
全部……
全部思い出した………
幼い頃の辛い記憶。
「ハル…思い出したよ…」
過去の記憶が鮮明によみがえったと同時にこぼれ落ちる涙。
今が辛いわけじゃないのに、溢れてくる涙が止まらない。
「ごめんな…
俺が子供だったんだ…」
そっと抱き寄せられる体。
ハルはあたしの肩に顔を埋め、背後に回す腕にギュッと力を入れた。
そして…カタカタと震える震動が伝わってきた。
ハル…
ハルも辛かったんだね…
あの時のハルの気持ちが…
今なら分かる気がする。
そう…
あたし達は幼すぎたんだ。