それでも、意地悪な君が好き。
「あっ、俺も食う」
声のするほうに視線を向けた。
「わっ‼」
思わず大きな声を出してしまった。
だって、
あたしの視界に映るのは上半身裸でリビングを歩くハルの姿。
お風呂上がりなのか髪は濡れていて、タオルをかぶっている。
あたしの目の前を平気な顔で通りすぎる。
えーっと…
あたしはどうしたらいいんだ…
チラチラと視界に入ってくるハルの体は
ほどよく鍛えられていて、広い肩幅に引き締まったお腹。
小さい時はよく一緒にお風呂に入っていたが、今じゃ考えられないほど男らしかった。