それでも、意地悪な君が好き。
席替えをしてから数日が経った。
ハルはたまに遅刻はするが、普通に学校へ来ていた。
席が離れた事もあってか話す機会が無く、
ただ時間だけが過ぎていった。
「あの…好きです
菊池さんが良ければ付き合って下さい」
放課後、
あたしは同じ学年の男の子に呼び出されていた。
誰も居ない教室。
少しばかりか男の子は震えていた。
きっと、あたしも晴人に告白するとなれば同じようになるだろう。
いや、多分それ以上かもしれない…
「ごめんなさい…
あたし好きな人がいるの…」
いつもはこれでみんな諦めてくれる。
「知ってる…」
「えっ……?」
今知ってるって言ったよね?