それでも、意地悪な君が好き。
「ハル!!
話しがあるの…
放課後、教室で待ってるから」
それだけ言うと、
ハルの返事も聞かずに取り巻きを掻き分け自分の席へ戻った。
勇気を出すのも体力を使うんだなぁ。
力なく椅子に座る。
微かに聞こえるあたしをバカにしたように笑う声。
『告白?ばっかみたいムリっしょ』
『ハルは彼女作らないっつうの!うざっ』
『何アイツ。ちょっと可愛いからって調子のり過ぎじゃない?』
疲れたぁ~
机にひれ伏すように窓からの景色を見上げた。
もう夏かぁ。
青々と生い茂る木々に晴れた空。
なんか落ち着くなぁ。
とりあえず…
今日ハルが来てくれる事を願うだけだ。