それでも、意地悪な君が好き。
放課後。
「大丈夫!誤解なんてすぐに解けるよ。
またハル君と話せるようにならなきゃね
何かあったら連絡して‼」
1日中ボーッとしていたあたしをずっと心配してくれていた和花。
こんな姿ずっと見せてられないな…
和花の為にもまたハルと話せるようにならなきゃ。
気合いを入れるように大きく息を吸う。
和花の存在があたしの活力になってる気がする。
ただ、クローバーのしおりの事だけは和花にも話してない。
余計な心配かけたくないし…
なによりハルにも見た事言ってないし…
あの時、とっさに嘘をついてしまった事を今になって後悔していた。
そのせいで頭の中はクローバーのしおりの事でいっぱいだからだ。
「和花ありがと‼
ちゃんと話してみるね」
空元気なあたしを見抜いてか
大丈夫!
なんてもう一度気合いを入れてくれる和花。
そんな和花の背中を見送り、
静かな教室であたしは1人ハルが来るのを待っていた。