それでも、意地悪な君が好き。






何を考えているのか分からないハルの表情は

怒っているわけでもなく、喜んでいるわけでもなく…



ただ真っ直ぐあたしを見つめていた。





トクンッ



見つめられる緊張からか

あたしの心臓が音を鳴らした。






「…だから?

俺になんて言わせたいの?」


無表情のまま冷たく放つハル。






そりゃあそうだ…


あたしはハルに何を求めていたんだろう。

ただ困らせただけだ…





「ご、ごめん
そうだよねぇ~

ただ最近ハルと話し出来なかったから…」




だから寂しくて…


とは言えなかった。












< 97 / 246 >

この作品をシェア

pagetop