それでも、意地悪な君が好き。
キスされる…
そう思った時だった。
唇が触れるか触れないかの距離でハルの動きが止まった。
瞬きをしながら固まるあたし。
「バカ…
避けろよ…
キスされてもいいのかよ」
呆れるようにあたしを見下ろすハル。
「ハル…」
言葉が続かないあたし
ダメだ…
思考が全然追い付かない。
「晴人に見られたら誤解だって言うの?
まぁいいや…」
うつ向いたままのあたしを背に
ハルは教室を出て言った。