不器用ハートにドクターのメス
看護師はデートに挑む
◇ ◇ ◇
絶好のドライブ日和。
真由美がカーテンを開けると、窓の外には、まさにそう表現するにふさわしい晴天が、広がっていた。
雲一つない透明感のある青色の空は、どこまでも突き抜けるようで、その限界を推し量ることなどできそうにない。
いつまでものんびりと眺めていられそうな気持ちのよい景色だ。
しかし、空模様の確認もそこそこに、真由美には確認しなければならない重要事項があった。
それはずばり――服装だ。
「ううーん……」
空気を含む柔らかい素材の白ブラウスに、裾にレースがあしらわれた膝丈のスカート。
それらを着用した真由美は、自分の部屋にある全身鏡の前で、低いうなり声を上げていた。
昨日のうちにさんざん悩んで選んでおいた組み合わせなのだが、今朝着てみると、やっぱりどうも似合っていない気がしてならない。
果たしてこの組み合わせは世間一般的におかしくないだろうか。というか、自分に似合う服などこの世に存在するのだろうか。
見れば見るほど、鏡の中の自分は面白おかしいような気がして、自信がなくなってきてしまう。
週末の土曜。すがすがしい晴天である本日。真由美はこれから、重大な外出を控えている。
一人ではない。家族と、でもない。
……神崎と、二人で、だ。
「はあ……」
神崎、という名前を頭に浮かべただけで、心拍数は簡単に上昇し、真由美は息をふるわせたため息を落とす。
絶好のドライブ日和。
真由美がカーテンを開けると、窓の外には、まさにそう表現するにふさわしい晴天が、広がっていた。
雲一つない透明感のある青色の空は、どこまでも突き抜けるようで、その限界を推し量ることなどできそうにない。
いつまでものんびりと眺めていられそうな気持ちのよい景色だ。
しかし、空模様の確認もそこそこに、真由美には確認しなければならない重要事項があった。
それはずばり――服装だ。
「ううーん……」
空気を含む柔らかい素材の白ブラウスに、裾にレースがあしらわれた膝丈のスカート。
それらを着用した真由美は、自分の部屋にある全身鏡の前で、低いうなり声を上げていた。
昨日のうちにさんざん悩んで選んでおいた組み合わせなのだが、今朝着てみると、やっぱりどうも似合っていない気がしてならない。
果たしてこの組み合わせは世間一般的におかしくないだろうか。というか、自分に似合う服などこの世に存在するのだろうか。
見れば見るほど、鏡の中の自分は面白おかしいような気がして、自信がなくなってきてしまう。
週末の土曜。すがすがしい晴天である本日。真由美はこれから、重大な外出を控えている。
一人ではない。家族と、でもない。
……神崎と、二人で、だ。
「はあ……」
神崎、という名前を頭に浮かべただけで、心拍数は簡単に上昇し、真由美は息をふるわせたため息を落とす。