先生、ぼく死にたいんですが
「私もその答えを探してるのかもしれないな」
「先生も分からないってこと?」
「うん。たぶん、この世の中で自分が生きる理由が分かってる人ってほとんどいないんじゃないかな。みんな目の前にあることに必死で、その必死な中でその答えを見つけ出そうとしてるんじゃないかな」
「でも先生、ぼく辛いんだ。これ以上生きられる自信がないんだ。死にたくて、でも死ぬ勇気もなくて、でも、それでも死にたくて、たまらないんだ」
裕介の声は震え、目は少し涙ぐんでいる。松岡は思わず握った手を更に強く握りしめた。
「辛かったね。裕介君は本当によく頑張ったと思うよ。辛かったら"辛い"って言っていいんだよ。助けてほしかったら"助けて"って言っていいんだよ。今は辛くて、死にたくてたまらないかもしれない。けど、私はそんな君を助けたい。裕介君、先生は君の笑った顔が見たいんだ。今は無理でも、いつか先生に君の笑顔を見せてほしい。ダメかな?」
二人の間に、再び沈黙が流れた―。しかし、さっきとは少し異質な感じのする沈黙だ。裕介が自身の涙を左手で拭う。鼻をすする音が時折室内に響いた。
「先生も分からないってこと?」
「うん。たぶん、この世の中で自分が生きる理由が分かってる人ってほとんどいないんじゃないかな。みんな目の前にあることに必死で、その必死な中でその答えを見つけ出そうとしてるんじゃないかな」
「でも先生、ぼく辛いんだ。これ以上生きられる自信がないんだ。死にたくて、でも死ぬ勇気もなくて、でも、それでも死にたくて、たまらないんだ」
裕介の声は震え、目は少し涙ぐんでいる。松岡は思わず握った手を更に強く握りしめた。
「辛かったね。裕介君は本当によく頑張ったと思うよ。辛かったら"辛い"って言っていいんだよ。助けてほしかったら"助けて"って言っていいんだよ。今は辛くて、死にたくてたまらないかもしれない。けど、私はそんな君を助けたい。裕介君、先生は君の笑った顔が見たいんだ。今は無理でも、いつか先生に君の笑顔を見せてほしい。ダメかな?」
二人の間に、再び沈黙が流れた―。しかし、さっきとは少し異質な感じのする沈黙だ。裕介が自身の涙を左手で拭う。鼻をすする音が時折室内に響いた。