泡恋
そして、美穂の家にお邪魔して検査薬を使う。
「陽性…」
「まぢ!!やったね」
美穂が抱きついてきた。
あたしの身体には、大好きな人の分身がいるんだ。
「明日にでも産婦人科いきな~」
「うん。ありがとね」
「なに言ってんの!!親友じゃんうちら」
「親友だしっ!!じゃ、バイバイ」
美穂の家から自分の家までの道のりは嬉しくって、でも少し不安だった。
もし、翔がおろせって言ったらどうしよう─…
あたしはこの子のために翔と別れられる程強い人間じゃないし…
不安を抱えながらも、電車を降り、家へと急いだ。