泡恋
最後の出勤の夜…
店長にはすでに言ってある。
君みたいな女の子はもっと平凡に生きるべき…そう言ってくれた。
あたしの最後の客は、あの桐谷さんだった。
「最後だから上乗せするよ」
ヤッたあと、桐谷さんはそう言うとあたしに5万渡して帰っていった。
「こんなに…」
なぜかわからないけど涙が出た。
その1時間後、あたしは店を後にした。
もう、二度と戻ってくるつもりはない。
その日、あたしは買い物に言った。
ギャルらしさはあるが、風俗らしくない…普通の高校生ぐらいの女の子が着るような服をたくさん買った。
それから、髪の毛は栗色に染め直しストレートをかけた。
ハレンチな下着を辞め、リボンつきはフリルなどの可愛らしいものを買った。
桐谷さんからもらったあの5万円で、あたしは新しいあたしに生まれ変わった。