さくらの花が舞う頃に
「遊ぶのもいいけど、ほどほどにしとけよ?」
そんなふうに男子たちと言い合いをしていると、席で読書をしていたさくらと目があった。
そうじゃん、俺はさくらに話さないといけないことがあるんだった。
こいつらとくだらない言い合いをしている場合じゃない。
「さく………」
「ちょっ、先生~。
下校時刻過ぎてますけど~?もう帰ってもいいっすよね?」
「あ、うん」
さっきまで言い合いをしていた男子生徒にそう言われ、曖昧にうなずくと、
「先生さよーならー!」
「バイバーイ!」