さくらの花が舞う頃に
大橋 さくら ◯
え、さくら申し込んでんじゃん!
「近藤先生!うちのクラスの大橋さくらが先生の数学、申し込んでますよ!」
急いで近藤先生に報告する。 しかし………
「吉澤先生、もういいんですよ。僕は自信を失いました。
今さら申し込んでいる人がいると言われても、教えられる自信がありません………
吉澤先生、僕の代わりにその生徒の授業をお願いできませんか?」
って、今度はものすごく自虐的になってるし。
しかも、授業やらずに俺に頼むのかよ。
たしかに、夏休みにわざわざ学校にきて数学を教えるのはめんどくさい。
だけど、教える相手がさくらなら話は別だ。