さくらの花が舞う頃に
「それ本当ですか?」
「まじまじ。自慢じゃないけど俺、一回も嘘ついたことないから」
さくらが疑惑の目で俺を見る。
やばい、バレそう。
内心ヒヤヒヤしていたそのときだった。
「それなら補習受けます。でも、補習が終わったら必ずその約束守ってくださいよ?
あ、あと………」
さくらが何かを言いかけた。
「なに?」
「近いです。離れてください」
さくらにそう言われ、さくらに壁ドンしたままだということに気づいた。