さくらの花が舞う頃に




それだけはなんとしてでも避けたい。



「結衣。この画像は他の人には見せんな。

これは俺が勝手にやったことだから。さくらは悪くねーから」



必死の思いで結衣に言う。



結衣はしばらく黙っていたけど、やがて



「わかった。この画像は他の人には見せない」



結衣の言葉に俺は顔を上げた。



「だけど、この条件をのんで。

条件を受け入れてくれなかったら、この画像を一気に拡散するから」



結衣が言った「条件」を聞いて、俺はしばらく言葉を返すことができなかった。



俺にとっては、これ以上ないくらいの最悪な条件。



できることならこんな条件はのみたくない。



だけど、すべてさくらのため。




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