さくらの花が舞う頃に
もしかして…………
「やめ」
私が順調に数学を解き終わると、ちょうどテスト終了の合図が出された。
「さくら~……… もう私だめだわ」
「今回は私もやばかった………」
この世の終わりを迎えたような顔でメグと佳奈が私の周りに来る。
いつも通り二人と話したいけど、今はちょっとそれどころじゃない。
「ごめん、用事があるの!」
私は、まだ何か話したそうな二人にそう言い残すと、ダッシュで教室を出た。