さくらの花が舞う頃に




だって今日、何度か目が合いかけたけど全てそらされた。



まるで目を合わせちゃいけないもののように。 
 


普通、好きだったらそんなことしないでしょ?



だから、目も合わせてくれなくなったのは、もう好きじゃない証拠。



「あー、よかった。これであいつこと気にせずに高校生活をエンジョイできる。

よし、楽しむぞー!」



私以外だれもいない保健室に思いきり叫んでみる。 けど………



言葉とは裏腹に、心は穴があいたように寂しい。



「もう、なに落ち込んでんのよ私。

やっと自由が訪れたんだよ、元気だせー!」




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