さくらの花が舞う頃に




また自分に向けて叫んでみるけど、どれだけ前向きなことを口にしても

私の心は重くなる一方だった。



「……………はぁ……………」



思わずため息をつく。



そのため息は、どんな前向きな言葉よりも、今の私に一番合っている気がした。



バカな私。



ほんとは、とっくの昔に気づいてたんじゃないの?



気づいてたのに、気づかないフリをしていただけじゃないの?



その言葉は、心に素直にストンと落ちてきた。




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