さくらの花が舞う頃に
もう一度さくらに問いかける。
「………後夜祭の花火、教室で一緒に見ませんか?話したいことがあるんですけど……」
消え入りそうな小さな声。
さくららしくないその声の大きさにも驚いたけど、なによりその内容に驚いた。
話したいこと?
そんなの今から話せばいいじゃん。
それをなんでわざわざ後夜祭?
最初はさくらがなぜそんなことを言ったのかわからなかったけど、すぐにひとつの考えにたどりついた。
まさかこいつ………