さくらの花が舞う頃に
人に告白をしたことがない私は、どんな顔をすればいいのかわからなくて思わず目を瞑った。
だけど、そのせいで先生が今どんな表情をしているのかわからない。
どのくらい時間が経ったのだろう。
10秒くらいだった気もするし、3分くらい経った気もする。
「ありがと」
先生の声が教室に響いて、私はそっと目を開けた。
私の前にいるのは端正な顔をした先生。
だけど、何かが違った。
「吉澤先生………?」
なぜか不安になってそう問いかける。
「あの」
「だけどわりーな。
俺、お前のこと飽きたわ。もう興味ない」