さくらの花が舞う頃に

「………結衣」



結衣の口から次々と発せられる言葉に、俺はもうそれ以上何も言えなかった。



ただ元カレに執着してるだけかと思ってた。



あの写真だって、俺の弱みを握りたいだけかと思ってた。



結衣と別れてもう5年近くたった今、結衣が俺のことを好きだなんてありえない。



結衣にそう言われたわけじゃないけど、俺はずっとそう思っていた。



だけど………