さくらの花が舞う頃に
そんな俺の不思議な行動に気がつかなかったらしい学年主任は、そのまま結衣に近づいた。
「あ、水川先生ありがとうございます。
いやー、助かりました。もう一時はどうなることかと………」
俺に接するときとはまるで別人のように、新任教師に深々と頭を下げる学年主任。
つーかこの人、顔真っ赤だし。
下心丸見えだな、このオッサン。
そんな学年主任を軽くあしらった結衣は、そのまま席につこうとした。
「サンキュ」