さくらの花が舞う頃に
振り向くと、そこには3組の宮下。
お調子者で、なぜかいつも俺をからかってくる男子生徒だ。
「あー、おはよ」
「あー、おはよ。…………じゃないでしょ、吉澤先生〜!」
もともとハイテンションなやつだけど、今日は頭のネジが外れてしまったらしい。
いつも以上に興奮しながら話しかけてくる。
「お前どーしたの?
なんかお前の近くの空気がめっちゃ暑苦しいんだけど」
「そりゃ暑苦しくもなりますよ!すっげーこと知っちゃったんだから!
どういうことなんですか、説明してくださいよー!」
「は?」
こいつまじで大丈夫か、そう思ったそのときだった。