さくらの花が舞う頃に





引き戸をガラッと開けて教室へと入る。



すると、さっきまでの騒がしさが嘘のようにシンと静まり返った。



まあ、メグと佳奈に「鬱陶しい」って言ったことはみんなも聞いてたから、予想通りの反応だけど。





メグと佳奈は、そんな教室の中央にいた。



私を見て複雑な顔をしている。



特に佳奈は、どうすればいいのかわからない、というように下を向いていた。



それもそうだと思う。



佳奈があそこまで私に意見をしたことは今までで一度もなかったから。



だけど、そのおかげで私は自分の未熟さに気づくことができた。



佳奈が言ってくれなかったら、私は今日もクラスを拒絶して、また二人に心配をかけていただろう。




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